スキンシップも大事

看護師にとって、コミュニケーションは患者さんと良い関係を築くために欠かせない技術と言えます。
しかし、中には患者さんと上手くコミュニケーションがとれずに悩んでいる看護師もいます。

コミュニケーションが苦手と思っている人の多くは、コミュニケーションイコール会話と考えています。
会話は確かにコミュニケーションを取るのに重要なアイテムではありますが、会話だけでは必要な情報を全て知ることは困難です。
だからこそ看護師は五感全てを使って患者さんを観察し、寄り添わなければならないのです。
例えば、患者さんの視線、表情、顔色、姿勢、手や足の動き、声の大きさ、言葉遣いなどに気をつけていれば、その患者さんに不安や気になること、ストレスがあるのかに気付くことができます。

もし、そのような気付きがあれば、スキンシップを取ってみることが大事です。
例えば、話を聞きながら手を摩ってみたり、背中をさすって聴くと、距離が近づいて不安などを吐露しやすくなります。
何気なくスキンシップするのが苦手な場合は、清拭や足浴などをしながら患者さんの話を聴くと身体の筋肉が弛緩することもあり、心を開いてくれやすくこともあります。

担当看護師が患者さんとより良い関係を築くことは大切ですが、人間同士ですから、相性もあります。
中にはどうしても上手く関係が築けないこともあるかも知れません。
しかし、患者さんは話しやすい誰かに心の内を吐露していることが多いです。
そのため、周りの医療従事者との情報交換を積極的に行うことで患者さんを知り、包み込むように寄り添うことも、看護師のコミュニケーション技術の一つです。